日本天文考古学会誌 Journal-Astronomical Archeology Society of Japan (J-AASJ)は、2019年に創刊し、遺跡を天文学で研究する天文考古学の和文学術論文誌で、研究成果を国内外に情報発信しています。現在、年1回発行しています。

J-AASJを入手されたい方は、お問い合わせのページからお申し込みください。

 この度、日本天文考古学会の学会誌が国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)の学術データベースへ収録されることが決定いたしました。収録される学術データベースは、JDreamⅢとJ-GLOBALです。

 科学技術振興機構(JST)は、日本における科学技術情報に関する中枢的機関であり、JSTによって学術論文集として認められたことは、日本天文考古学会誌が一定の科学水準に達していることを示しています。

 それはまた、日本の大学に天文考古学が存在せず、在野の研究者と極少数の稀有な考古学者によって探求されてきた天文学で遺跡を研究するという学問が、世界から遅れて日本でも認知されたことを意味しています。このことによって、これまでの考古学では研究対象とならなかった岩石遺構が注目され、日本の古代史が大きく塗り替えられるかもしれません。(2022年12月)

 JDreamⅢは、科学技術や医学・薬学関係の国内外の約7000万件の文献情報を提供しています。科学技術情報の調査・分析に必須の情報源として、企業の研究開発、特許調査の現場の他、大学、病院などで広く利用されています。一般的な検索エンジン(YahooGoogle)でも論文情報を得ることができますが、その検索結果には信頼性の低い情報も含まれます。JDreamⅢの情報源は科学技術に関する学術雑誌や専門誌、公共資料に限られており、信頼性の高い検索結果を得ることができます。ただし、JDreamⅢは有料サービスなので収録されている文献情報はGoogle等ではヒットしません。一方、J-GLOBALは、科学技術振興機構が収集した文献情報に、特許情報や研究者情報を加えて関連情報を探索することを重視したサービスです(無料)。J-GLOBALに収録されている文献情報はGoogle等にヒットします。


日本天文考古学会誌 寄贈先一覧

●国会図書館

●奈良文化財研究所

●奈良県立橿原考古学研究所

●長岡京市文化財保存活用課

●明日香村教育委員会文化財課


J-AASJ 2022-1 vol.4


日本天文考古学会の学会誌4号 J-AASJ vol.4

2023年3月1日発刊

A4版オールカラー84ページ

送料・税込みで3000円

 

 

表紙写真:奈良県山添村の鍋倉渓、撮影 山村善太郎

 --------目次-----------

●巻頭言 上田晴彦

論文

●三内丸山遺跡大型掘立柱建物についての一考察 柳原輝明

Sandai Maruyama Ruins Study on Large dug-out pillar building.    (Teruaki YANAGIHARA) 

●岩石遺構と太陽の関係の分類 平津豊

Classification of relationship between rock remains and the sun.  (Yutaka HIRATSU)

●玄武ラインの発見 桜田和之

Discovery of Genbu Lines.  (Kazuyuki SAKURADA)

●キトラ天文図の謎を解く 桜田和之

Solving the mystery of Kitora celestial chart.  (Kazuyuki SAKURADA)

●バルカン半島初期金属器時代の天文関連装飾について:ブチェドール文化を中心に 後藤明

Astronomical decorations of the early Metal Age in the Balkan peninsula.:Focusing on Vućedol Culture. (Akira GOTO)

研究ノート

●巨石ネットワークの幾何学的アプローチから考案されたコンパスとしての台式土偶 小林由来

A portable clay figure as a compass devised from the geometric approach of megalithic networks. (Yoshiki KOBAYASHI) 

活動報告

●天文考古学を利用した地域活性化への取組みと後進への助言 篠澤邦彦

テクニカルワンポイント

●天文シミュレーション 平津豊

学会ニュース

●第2回 研究発表会報告

●明日香村見学ツアー報告


J-AASJ 2021-1 vol.3


日本天文考古学会の学会誌3号 J-AASJ vol.3

2022年3月1日発刊

A4版オールカラー81ページ

送料・税込みで3000円

 

表紙写真:福岡県宗像市 沖ノ島の北極星 一の岳灯台、山頂を望む、撮影 山村善太郎

 

--------目次-----------

●巻頭言 上田晴彦

論文

●大湯環状列石の岩石配置図に関する検証 平津豊

Verification of rock layout of Oyu Stone Circles. (Yutaka HIRATSU)

●遺跡大湯環状列石の天体観測 柳原輝明

Astronomical observation of the Oyu Stone Circles. (Teruaki YANAGIHARA)

●岐阜県中津川市・恵那市・八百津町・川辺町・美濃加茂市・関市まで約48km・北緯35度31分40秒ライン上に並ぶ巨石ネットワークとは 小林由来(金山巨石群リサーチセンター代表)

What is the megalithic network on the 48 km long, 35 degrees 31 minutes 40 seconds north latitude, line through Nakatsugawa City, Ena City, Yaotsu Town, Kawabe Town, Minokamo City, Seki City, Gifu Prefecture? (Yoshiki KOBAYASHI) (Kanayama Megaliths Research Center)

●藤原京・新益京という「京の二重構造」(続報) 桜田和之

"Double structure of Jobo" called Fujiwara-kyo and Aramashi-kyo (Part 2) (Kazuyuki SAKURADA)

●周易八卦図に基づく前漢長安城の主軸線設定プラン 桜田和之

Major axes setting plan of Former Han Chang’an Castle based on the I Ching bagua (Kazuyuki SAKURADA)

●日本における考古天文学の現状と課題 北條芳隆

Current situation and issues of archaeoastronomy in Japan. (Yoshitaka HOJO)

テクニカルワンポイント

●地図の種類 平津豊

学会ニュース

●第1回 奈良県山添村・シンポジウム報告


J-AASJ 2020-1 vol.2


日本天文考古学会の学会誌2号 J-AASJ vol.2

2021年3月1日発刊

A4版オールカラー73ページ

送料・税込みで3000円

 

 

表紙写真:熊本県阿蘇郡 押戸石の丘、撮影 山村善太郎

---------目次-----------

●巻頭言 上田晴彦

 

論文

●天白遺跡 ―星と太陽の祭祀遺跡― 柳原輝明

Tenpaku Ruins ―Religious sites of the Stars and the Sun――(Teruaki YANAGIHARA)

●東三河の神奈備山群とイワクラ配置から見える天文考古学的要素 前田 豊

Astronomical archaeological elements that can be seen from the arrangement of Kannabi Mountains and Iwakura in Higashimikawa area.   (Yutaka MAEDA)

●日本の都城における中軸線設定プランと祭祀 桜田和之

Central Axis setting plan and ritual in ancient Japanese capitals   (Kazuyuki SAKURADA)

●藤原京・新益京という「京の二重構造」 桜田和之

"Double structure of Jobo" called Fujiwara-kyo and Aramashi-kyo   (Kazuyuki SAKURADA)

●Shedding Light on the Strong Astronomical Association of the Matsuyama-Shiraishi-no-hana Megaliths (Kunihiko SHINOZAWA)

 

調査報告

●フナ岩を中心とした中津川市の巨石群 ~その後の調査と考察~ 小林由来

Megaliths in Nakatsugawa City centered on Funa-iwa: Subsequent Investigation and Study 

(Yoshiki KOBAYASHI)

 

テクニカルワンポイント

●位置の測定 平津豊

学会ニュース

●第1回研究発表会報告


J-AASJ 2019-1 vol.1


日本天文考古学会の学会誌1号 J-AASJ vol.1

2019年12月1日発刊

A4版オールカラー84ページ

送料・税込みで3000円

 

表紙写真:福岡県糸島市 夏の糸島の二見ヶ浦、撮影 山村善太郎


●巻頭言 上田晴彦

●論文 ストーンヘンジの宇宙 樋口元康   Cosmology of Stonehenge (Motoyasu HIGUCHI)

●天体と強い相関関係がある松山・白石の鼻巨石群について 篠澤邦彦  On The Matsuyama Shiraishi-no-hana Megaliths, which have a strong correlation with celestial bodies (Kunihiko SHINOZAWA)

●天文シュミレーションソフトによる古代遺跡の年代推定の試み 柳原輝明  An attempt to estimate the age of ancient ruins using astronomical simulation software (Teruaki YANAGIHARA)

●岐阜県の巨石群「金山巨石群とフナ岩の太陽観測システム」 小林由来  The Kanayama Megaliths and Funa Iwa Solar Observation System of Gifu Prefecture (Yoshiki KOBAYASHI)

●中国都城の中軸線設定プラン 北京城、隋唐洛陽城、隋唐長安城について 桜田和之  The methodology used in the designing of the principal axis on the sites of the ancient Chinese capital cities including Beijing, Luoyang and Chang'an (Kazuyuki SAKURADA)

●前漢の二十八宿天体暦 汝陰侯墓出土円儀の天文学的考察 江頭 務  The ephemerides of the twenty-eight lunar mansions in the Former Han. Astronomical study on the round instruments from the tomb of the Marquis of Ruyin (Tsutomu EGASHIRA)

●天文考古学 酒船石は太陽観測器機 古代人は日出・日没線の変化を知っていた! 桜井邦朋  Astronomical archeology ,"Sakafuneishi" is solar observation equipment (Kunitomo SAKURAI)

●遺跡紹介  堯の都 陶寺遺跡(世界最古級の観象台遺跡) 桜田和之

●テクニカルワンポイント 方位の測定 平津豊

 

表紙の写真:山村善太郎氏撮影「夏の糸島の二見ヶ浦」